フォーシーズブログ｜歌舞伎のすゝめ

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社訓十ヶ条

2025.01.12（日）

歌舞伎のすゝめ

[ 埼玉スタッフ ]

お疲れ様です。埼玉支店の鈴木です。
皆様本年もよろしくお願いいたします。

さて、今回はタイトルの通り皆さんに歌舞伎の良さについて布教していこうと思います！
小学校で日本の伝統芸能として習うので映像等を観たことのある方は多いと思いますが、実際に劇場へ行って観劇されたことのある方は少ないのではないでしょうか？
私はこれまで演劇、ミュージカル、クラシックのコンサート、日本舞踊など様々な芸能に触れてきましたが、実は歌舞伎だけ未経験でした。

近年は有名少年漫画とコラボした作品やゲーム原作の作品が上演されるなど、入門のハードルが下がりつつある印象があります。私も興味はあるものの、内容が難しいのではないかか、大人の趣味なのではないか...となんとなく敷居の高さを感じておりました。
そんな折にご縁を頂きましたので、「壽初春大歌舞伎」を観劇させていただきました！

初めての歌舞伎観劇ということで、事前に観劇のマナー等を調べねばと思いネットの海へ繰り出しました。服装はカジュアルな格好でも問題なかったり、上演演目を見ながら音声ガイド解説を聞くことができるサービスがあったりと、実は気軽に楽しめることを知りまずはホッとします。演目にこれまで興味があったのに観たことがなかったのが途端に悔しくなりました...
ちなみに歌舞伎についての事前学習は、松竹さんが公開している『歌舞伎美人（かぶきびと）』というサイトがおすすめです。観劇予定がなくても勉強になるので是非覗いてみて下さい。

さて、次は演目についての事前調査を...と思ったのですが、その前にまず気になったのは「幕間」について。
歌舞伎には各演目の間に「幕間」と呼ばれる所謂休憩時間があるのですが、その時間が30分以上設けられている場合もあります。幕間では売店で販売しているお弁当を食べたり、歌舞伎座内の喫茶店やレストランを利用したりすることができます。レストランは食事の予約ができる場合もあり、演目によっては幕間が30分以上あるのでゆっくりと食事を楽しむことができるようです。珍しい文化ですよね。
そしてなんと、歌舞伎座では自身の座席でも飲食ができるのです！当日幕間のアナウンスが流れた途端に周りの方が揃ってもぐもぐと食べ物を食べ始めたのが新鮮でした。正直この日一番びっくりした出来事です。

劇場内各階には売店があり、それぞれ販売している商品が違うことがあるので覗きに行くだけでも楽しいかもしれません(ちなみに私は良い匂いにつられ、たい焼きをいただきました)。
このような芸能と食が絡む文化は、歌舞伎が大衆の娯楽として親しまれ、一日中芝居を楽しむ人も多かった江戸時代の名残りなのでしょうか。
売店巡りの際は、エスカレーターを登っていると歴代の歌舞伎役者さんの写真が飾られていたり、近年上演された歌舞伎演目のダイジェストポスターが飾られていたりと、歴史を感じることもできるのでそれを見て回るのもお勧めです。

さて、食べ物や売店の話ばかりを書きましたが、もちろん演目もとても素晴らしかったです。今回私は夜の部を観に行きました。演目は全部で3つ。

1つ目の『熊谷陣屋』は、「歌舞伎といえば」と言われたときに想像するような伝統的な演目です。じりじりと緊張感が続く話で、1時間半の上演時間中ずっと手を握り締めていました。観に行くまでは、内容を理解できるのだろうか...と心配になっていたのもどこへやら、あっという間に終わってしまいました。

2つ目の『二人椀久』は、美しい二人の役者さんの踊る姿がとても印象的な作品でした。
一緒に観劇したパートナーがとても気に入ったようで、もう一度観たいと大騒ぎしています。
ちなみに今回初めて知ったのですが、歌舞伎は1演目だけでも観ることができる「一幕見席」というチケットがあるのです！初心者にも優しくて嬉しいですね。やっぱり思ったより観劇のハードルは低いのかもしれません。

そして話は戻り、最後3つ目の演目『大富豪同心』は、新作歌舞伎として上演された演目です。同名の長編時代小説が原作で、ドラマ化もされていたようですがお恥ずかしながら私は全く原作を知りませんでした。ですが、始まってみるととにかく面白い！夜の部最後の上演演目ですがとてもパワフルな作品で、客席から笑い声が聞こえてくる場面も多く楽しく観劇できました。是非続編が観たいところです。
これは恐らく小さなお子さんでも内容が理解でき、面白さも感じることのできる作品かなと思います。お子さんがいて歌舞伎が気になる！という方は、一幕見席を利用して親子で歌舞伎デビューしてもいいかもしれませんね。

そんなこんなで、初めての歌舞伎観劇は大満足の一日となりました。
今回の公演の昼の部には『陰陽師』があり、こちらも気になっているので再度観劇する機会を既に伺い始めています！
皆さんも2025年の初体験に、是非歌舞伎を選んでみてはいかがでしょうか。