2015.07.21（火）
不祥事と高学歴と子供の教育
[ 代表取締役社長 丸山輝 ]
皆様、お疲れ様です。
日本を代表する企業が１５１８億円の利益水増しによる不正会計問題を受け、現役トップを含む歴代３社長が辞任する事となりました。企業の不祥事は幅広く、一社員による横領事件、情報漏洩事件や、組織的に行われる食品偽造事件なども有り、多種多彩です。弊社でも取引会社様やお客様にご迷惑をお掛けする事があると、担当者が謝罪に行く事も有りますが、私が謝罪に行く事も有ります。社長でなく正に謝長です。その時にいつも思うのは、自分の力の無さ、徳の無さ、情けなさ、そして改善についてです。改善しなければ謝罪した事になりません。必ず改善する事でご迷惑をお掛けした関係者の方への報いとなるのです。しかし、不祥事というものは、絶対に出してはいけない事だけれども、企業が人で出来ている以上、世の中から無くなる事は有りません。無くなりはしないかもしれないのだけれども意図的に誤魔化しをしているのはいけません。始末が悪いです。今回の利益水増し不正会計事件が起きる４年前にも日本のグローバル企業が損失を飛ばし続けていたという不正が発覚し、有価証券報告書虚偽記載罪により経営陣が逮捕されました。思い起こせば、私が創業に至る時期はバブルが崩壊していく中で、イトマン事件や、山一証券の倒産、大手証券会社の飛ばし行為等が問題となっていました。これらを引き起こしているのはエリートと言われる人達であり、厳しい受験戦争を勝ち抜いた優秀である筈の人材です。
弊社でも子供を持つ方が増えてきましたが、私も３児の父ですから世の中の親の気持ちは分かるつもりです。子が可愛いという気持ちです。今の時代、私が子供の頃よりも教育熱心な親が多く見受けられるのですが、その教育は有名大学に入る事が目的となっている人が多いのではないかと思います。子供の方も親の喜ぶ顔を見て方向性を決めているようなところが有ります。大学生の就職活動における選考時にそれを強く感じるのです。何をしたいのか？何を行う事によって社会に貢献するのか？というより、名の知れた大学へ通って名の知れた企業へ入社する事で「すごいね」と言って貰える。要は他人からどう見られているか？が物事の判断基準となっているように感じます。
弊社で働く皆さんの中には高学歴な人も居ますが、そうでない人も多いです。まぁ、私を筆頭にそうでない人の方が多い。しかし、皆、何が正しいのか？により判断する人達の集団であり、人からどう見られているか？は、あまり気になってはいないのでは無いでしょうか。でも自分の子供の事となると変わる人も多いものです。冒頭に述べた不正会計事件は「正しい経営判断」よりも、「人から良く見られたい」若かりし頃からの「すごいね」が欲しくて引き起こされてしまったのではないでしょうか？そう考えると皆さんの教育は如何ですか？勉強が出来る事はとても良い事ですが、それよりも大切な事を身に着けさせる事。もしかしたらこの事の方が難しい事かもしれませんが、本人にとっては大きな価値のある事でしょう。お互いに社会と家庭のどちらにおいても正しい人財教育を行えるように日々精進して参りましょう。
以上、代表取締役社長のフォーシーズブログでした。
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