フォーシーズブログ｜旅先での出会い

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社訓十ヶ条

2022.02.01（火）

旅先での出会い

[ 法務部 ]

お疲れ様です、法務部井上です。
年明けからまた感染者が増えており、大変な状況になっていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。私は楽しみにしていた1月の舞台が立て続けに中止になり悲しみに暮れております。2月以降のチケットも持っていますが、どうなることやら...早く安心して趣味を楽しめるようになってほしいものです。

さて、そんな悲しい年明けとなりましたが、感染再拡大前の昨年末、業務で愛媛県へ行ってきました。
前回のブログで徳島に行ったと書いていなかったっけ...？と覚えて下さっている方、すばらしい記憶力です。これで四国の未踏の地は高知県のみになりました。法務部って頻繁にあちこち行くんだな？と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、出張自体本当に珍しいんですよ。なのでこの機会を有効にと思い今回も業務の翌日お休みをいただいて愛媛を満喫してきました。

愛媛のイメージはずばりみかんでした。県のゆるキャラもみかんモチーフですしね。12月なので、旬だし嬉しいなあと思って愛媛へ出発しました。
業務で訪れたのは愛媛県宇和島市です。空港のある松山からは特急列車で1時間半程という、東京からはかなり遠い場所でした。こういう機会でもなければ訪れることもなかったでしょう。
無事業務を終了させ、夜ご飯は郷土料理が食べられるお店に伺ったのですが、そこで店員のおばあさまが地元のお祭りの話等を聞かせて下さり、とても良い時間を過ごしました。勿論ご飯もとても美味しかったです。名物の鯛めしです。

そしてそのおばあさまが帰り際に「これ持っていらっしゃいますか？まだならぜひ」と下さったのが宇和島について詳しく書かれている、無料とは思えない立派なフリーペーパー。
ほぼ何も調べずに来ていたので、ホテルに戻ってからありがたく読んだのですが、そこに載っていた和紙でできた可愛らしい郷土玩具に一目惚れ！どうしても欲しくなりました。作り手の職人さんの情報は出ていますが、販売場所や価格、連絡先については載っていません。どうしたものかと思いましたが、巻末の地図に工房の場所だけは載っており、なんとラッキーなことに丁度宿泊しているホテルの裏手にあるようだったので、翌日訪ねることにしました。

翌日、工房を訪れると表に「やっています」の看板は出ているものの普通のお宅のような場所だったので、良いのかなあと思いつつドアをノック。はい～と出てこられたのはフリーペーパーに載っていた職人さんです。フリーペーパーを見て興味を持ったこと、作品を見せていただきたいことを伝えると快く中に入れて下さいました。作業中だったにもかかわらず、手を止めて作品の説明やお店の歴史のこと、最近は興味を持ってくれる人が少なく苦労していることなど、貴重なお話を沢山聞かせてくださいました。
サイズの小さな郷土玩具だけではなく地元のお祭りで使われる獅子の頭等の大きなものも手掛けておられるそうですが、最近では壊れにくい素材が出てきたためそちらを使われることが多く仕事が減っていること、後世に残していきたいものの仕事が減っており生活も大変なので家族に継いでほしいとも言えず、自分の代で終わりであろうというお話が特に心に残りました。
今まで、歴史のあるものや素晴らしいものは受け継がれていくのが当たり前だしそうすべきだ、という気持ちがありましたが、受け継いでいくには沢山の方の思いや苦労があること、今自分の目の前にそれがあることは決して当たり前のことではないのだということを実感しました。
その職人さんの代で彼が作っていたものが作られなくなり、途絶えてしまうのは残念なことですが、今回購入したものたちを大切にし、「こういったものがあった」ということだけでも私たち購入者が伝えていけるといいなと思います。ものやそれに対するエピソードを受け継いでいくことが大事であるということは、この郷土玩具だけではなく、お気に入りのものすべてに言えることになると改めて感じました。

このように思いがけず素敵な出会いのあった愛媛、ぜひまた世の中が落ち着いたら訪れたいです！