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2013.03.19(火)上司の心得3[ 代表取締役社長 丸山輝 ]
皆様、お疲れ様です。 私は子供の頃からレーサーになるのが夢でした。仕事をしながら学業に励み、貯めた資金で夢を追っていました。カートで何度か参戦致しましたが4輪より2輪のバイクの方が好きでしたし、思い出も多く残っています。どちらにせよレースを行うお金が続かず、尚且つ、事故の後遺症の為に、今では毎朝自ら体の矯正を行っているのですからレーサーという生き方には縁が無かったのでしょう。もう20数年間乗っていませんし、二度と乗るつもりはありません。当たり前ですが、早く走る為にはコーナーリングが最重要なのは言うまでも有りません。コーナーリングは自らが曲がれると思える最高速度でコーナーに突っ込んで、最高速度で立ち上がって来なければなりません。曲がれると思える=コースアウトしないと思える=死なないと思える領域なのですが、死にたくないからと言って守りのスタンスでコーナーに入っていくと間違いなく上手く行きません。失速するか見事に転倒します。私はコーナーに入って行くときには、「死ぬ覚悟」で入って行くように心掛けました。そうするとそれまでとは違う次元でのコーナーリングが可能です。腹を括って肝を据えて走っていくと体とバイクとが一体化して、自らの手足のように動きます。タイヤは流されながらもギリギリのところで路面を捉えてくれます。じりっじりっと横滑りしながらも路面の状態を体に正確に伝えてくれるからこそアクセルワークに狂いが無く、最高の速度でコーナーリングをクリアー出来るのです。ここまでの話だと只の無鉄砲に運が味方しただけに聞こえてしまいますが、実際には命を預ける機械に対して入念にメンテナンスを行い、体調も万全を期するのです。命懸けというからにはそれ相応の死なない為の準備をする訳です。しかし、中途半端な気持ちで同じ事を行おうとすると準備もろくにせずにマシーンを駆り、いざコーナーが近づいた時には、「最悪の場合はバイクを捨てて自分の命だけ助かろう」だなんて考えてしまうのです。こうなってしまうとゆっくり曲がるか、転倒するか、のどちらかなのです。最速で曲がるという目標は達せられません。これは「人とバイク」との関係だけではなく、馬を駆る「騎手と馬」にも共通している事と思います。そして私は上司と部下も同じ事なのだと思います。 上司であるあなたが命懸けで部下を思うとき、部下はどう感じるでしょうか?上司であるあなたが部下を自らの道具だと思うとき、部下はその道具となる事を願うでしょうか?上司であるあなたが命懸けで部下を教育しようと思えば、あなたの準備には余念が有りません。上司であるあなたが部下を道具として使おうとすれば、部下を教育する為の準備をせずに自らの保身にばかり考えが行き、部下の心は離れるでしょう。実際には上司が部下に対し、人材教育において「命懸け」というスタンスである必要はありませんし、私も求めてはいません。しかし、親のような「厳しさのある愛情」というものは必要ですし、あなた自身もそれが現実的だと思っている事でしょう。ですから、命懸けである必要は勿論有りませんが、親のような厳しさのある愛情で是非とも部下の方には接して欲しいのです。一方でマネージメントが上手く行かない理由はあなただけに責任があるわけではなく、その部下に責任がある場合もあります。以前に述べたように人は自分の価値観で人を計るものです。それは部下も同じです。あなたが同じように多くの人と接してもその印象や捉え方はその相手次第です。一生懸命に接した結果、あなたに対して本当に感謝する人もいれば、元々の考え方が自己中心的な人は、あなたの行いに対して何の感謝もせずに常に疑いの気持ちを持ち続けているのですから気持ちが伝わる事は有り得ません。このようにその人材が悪ければマネージメントが上手く行く筈が無いのです。だからこそ採用活動がとても大切なのです。採用活動は最重要課題です。命を乗せて走るだけの価値が元々備わっていないバイクで、死ぬ覚悟でのコーナーリングに挑もうとは私だって思いません。実際に性能の悪いバイクに跨り、命懸けでコーナーに突っ込んだ挙句に死に掛けた事はあります。やはり自らの命を預けるにはそれ相応の素質がないと駄目です。だからこそ、あなた達マネージャーはその行うべき仕事の中に採用活動が含まれています。自分自身が一生懸命に接するに値する人材か?否か?自分で計って自分で採るのです。そういう人達と固い絆を持つ事で良い組織と成り、気持ちの良い挨拶が出来る良い会社と成り、初めて社会貢献が出来る集団と成るのです。とても大変な事ですが、あなたが成長する為に、社会に貢献する為には必要な事です。もう一度、自らを振り返り実行に移して下さい。そして社会に貢献する部下や後輩達を数多く輩出するのです。それがあなたの役割です。 以上、代表取締役社長 丸山輝のフォーシーズブログでした。
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